【2017/12/07 イベントレポート】シンガポールのブロックチェーンスタートアップ3社が語る最新動向:Zilliqa・Digix・Bluzelle


BBCミートアップ特別編:イベントレポート

 

2017年12月7日に、「シンガポールのブロックチェーンスタートアップ3社が語る最新動向:Zilliqa, Digix, Bluzelle」が行われましたので、そのイベントの様子をお伝えさせていたします。
今回のイベントは、シンガポールより3社のブロックチェーン企業が、ちょうど同じタイミングで東京に来日していたとのことで、急遽セッティングさせていただいたミートアップでした。直前のアナウンスにも関わらず、定員の30名を大幅に超える50名の方からお申込みいただき、会場は熱気の溢れる満席となりました!

1.Zilliqa CEO: Xinshu Dong氏

初めに、Zilliqa社CEOのXinshu Dong氏より、「Sharding(シャーディング)」というイーサリアムの技術について、お話がありました。
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「Zilliqa」はシャーディング技術を活用していることが大きな特徴です。シャーディングとは、元々データベース管理システムの分野で使われた用語の一つだそうです。現在、ビットコインやイーサリアムはそれぞれのネットワークで、ノード(ネットワークの参加者)が全ての取引に対して計算をして承認を行う必要があり、実際の所、処理できる取引件数は低くなっているのが現状の問題です。
しかし「Zilliqa」のシャーディングでは、取引の計算と承認作業を分割し、シャードごとに並行して実行することによって、大幅なパフォーマンス向上に期待できます。
例えば、1,000ノードのネットワークがある場合、それを10シャードに分割します。各シャードは1秒で100件の取引の承認作業ができるものとすると、10シャードではその10倍―1秒で1,000件の取引を行うことができます。このようにシャーディングを活用することで「Zilliqa」はネットワークのノードの増加に伴い、取引可能件数もほぼ直線的に増加することが見込まれています。このシステムを用いて、「Zilliqa」は大手デジタル・マーケティング企業であるMindshare社とパートナシップを結んでおり、フェイクニュース問題の解決にも挑戦しているとのことです。

2.Digix CEO: Kai C. Chng氏

次に、Digix社のCEO、Kai C. Chng氏よりスピーチがありました。Digix社がターゲットとしているのは、投資対象として長い歴史をもつ「金」であるとのことです。金は、物理的実体を持つ貴金属であることから、信頼性が高いとされている一方で、様々な課題を抱えています。
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ここで、金を例える話として登場したのが、「白い象」です。白い象は見た目も美しく、大変貴重ですが、所有や保管に莫大なコストがかかり、重いので自由に移動させることも難しいです。うかつに傷をつけてはいけないので、自由に使用することもできず、公平な価格で取引することも困難です。金もこの白い象と同様で、中でも一番のネックとして、流動性の低さが問題視されています。Chang氏はここで、スターバックスで、金の延べ棒を差し出して会計することはできない、という風に流動性の低さを例え話で説明してくださりました。
そこで、この金の流動性を高めるために開発されたのがDigixトークンです。Digixトークンは、現物の金の保有量に応じて、イーサリアムブロックチェーン上でトークンを付与する仕組みを取っています。また、100年以上続く金の保管庫を管理しているいくつかの金取引所と提携し、オンラインプラットフォームで金の販売も手掛けていくようです。

3.Bluzelle: CEO Pavel Bains氏

最後に、Bluzelle社のCEOであるPavel Bains氏より、分散型データプラットフォームについてお話いただきました。Bluzelle社は過去にマイクロソフトや三菱東京UFJ銀行らとブロックチェーンプラットフォームの開発提携をしてきた実績があり、そのプロダクトにも期待が集まっています。
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Bluzelleがこれから進出していく領域は、「データストレージ」です。現在、世界では集中型のデータストレージが主流となっています。例えば、AmazonやGoogle、Facebookは、それぞれ独自のサーバーを保有しており、そこで全ての情報を管理しています。しかしこのような集中型データストレージは、ハッキングや攻撃の対象になりやすく、対処が難しいという課題を抱えています。
そこで重要になってくるのが「分散型データストレージ」という概念です。集中型ストレージとは対照的に、複数個所に分散してデータを管理することが特徴です。これにより、攻撃による被害のリスクを低下させることができます。Bluzelleは、世界中のコンピュータの余っているストレージを、独自のトークンに換金できるようにする、分散型データストレージの販売プラットフォームを立ち上げ、新たな経済圏を築きあげていくようです。

ブロックチェーン企業が躍進するシンガポール

今回のブロックチェーンミートアップは、以上の3人のお方にお話していただきました。シンガポール発のブロックチェーンスタートアップは数多くあり、これからも目が離せない状況が続くでしょう。Alta Appsでは、ブロックチェーンビジネス研究会のミートアップを積極的に開催しています。ぜひ、Facebookページにて今後のイベント情報をご覧ください!